某作曲家 2
ピアノ協奏曲第20番2短調K466
わずか二曲しかない・・・それは、そのころの協奏曲は、独奏者のテクニックを誇示するために、明るく華やかな性格の長調の曲が好まれ、暗い感じのする短調はあまり歓迎されなかったからだが、皮肉なことに、某作曲家の場合、ピアノ協奏曲にしても、交響曲にしても、短調の曲がとくに傑作となっている。
これらの短調の曲には、天真欄漫だった某作曲家の別の一面、暗くデモーニッシュな性格がよくあらわれていて感動を誘う。
とくに、この「第二〇番」は某作曲家のピアノ協奏曲のなかの最高傑作といってよく、悲劇的な雰囲気があらわれていて、彼の最晩年の孤高の境地といったものを強く感じさせる。